2025.09.13
全体
2025.9.園だより
2025年 9月
毎年のように暑さが厳しくなってきています。
夏休み中のお出かけも、
熱中症警戒アラートを気にしながら…という方も
多かったのではないでしょうか。
今年の夏は、戦後80年。
広島にとっては被爆80年の節目の年でした。
8月6日前後は、それに関する報道が多く、
改めて「ヒロシマ」という場所で生を受け、育ち、
生活していることの重みを実感した年でした。

被爆者や戦争体験者が年々少なくなっていく中、
『体験をどう伝承していくか』という課題に
向き合われておられる方々の思いに、
感銘を受けると共に、
私自身は「何ができるのだろう」と考えました。

子どもたちと過ごす中で、
直接、被爆や戦争の絵本やお話をすることもできます。
しかし、それ以上に、『人としてどう過ごすか』を
伝えていきたいと思いました。
その一つに~言葉で伝えあう~ことがあります。
子どもたちを見ていると、
思いの違いからけんかになり、
言葉での伝達がうまくいかず
手が出てしまうことがよくあります。

それぞれの思いを言葉で伝え、
折り合いをつけていけたら、
解決の方向に向かうのではないでしょうか。
そんな小さな積み重ねが、
争いを生まない第一歩のような気がします。

保護者の方の中には、転勤などで
広島に来られたという方もおられると思います。
広島では、小学校生が登校し、
8時15分にはサイレンが鳴り、広電も止まり、と
他の地域との違いを感じられたのではないでしょうか。

この夏、「ヒロシマ」にいたことで、
いつもの年とは違う「何か」を感じていただけたらと思います。
(園 長 中 井 由 里)