2026.06.01

全体

未就園児

2026年6月 すくすくだより

2026年 6月

大型連休が過ぎ、本格的に始動している幼稚園生活。
新入園児さんにとっては、「楽しい」「面白い」が、
どんどん増えていく一方で、
「おうちがいい」「ママといっしょがいい」
という言葉もちらほら耳にする時期ではないでしょうか。

今年から年少にお兄ちゃん(A君)を持つ親子が、
先日、すくすく広場にいらっしゃいました。
A君が家でする幼稚園の話は、
「友だちおらん」「誰とも遊んでない」
「幼稚園行くの、やめよっかなぁ…」などなど…。
お母さんは、その言葉の断片が気になりながらも、
毎日そっと背中を押して送り出しておられたそう。

この日はちょうど、図書室で絵本貸し出しの日。
図書室は、年少さんが過ごす園舎。
お母さんは、
「A君の様子が少しでも垣間見られたらいいな」と、
図書室へ。やがて、年少さんの声が、
園庭から2階の図書室に届き始めました。

すると、「わが子が大きな声で先生を
呼んでいるのが聞こえた」と、耳を疑うお母さん。

A君に気づかれないように絵本で顔を隠し、
階下を見下ろすと確かにA君の姿が。

その後、大きな欅(けやき)の木の下に
しゃがみ込んだA君。
じっと見つめる先には、草花か、
それとも小さな虫か。



そこへ、同じクラスのBちゃんが、
そっと歩み寄ってきました。
そして、BちゃんはA君の肩越しから、
同じ目線で、同じ世界を一緒に楽しんでいるようです。

2階から見守る私たちには、
二人の会話までは聞こえません。
特に言葉を交わしているようにも見えませんでした。

 
その光景に心揺さぶられ、
ふとお母さんの顔を見ると、目には涙が…。

幼い子どもが親のいないところで、
ゆっくり、着実に世界を広げている……。
子どもにとって、「友だち」という概念は、
大人のそれとは違うのかもしれません。

言葉はなくともこうやって、
人と人との関係が紡がれ、「友だち」になり、
さらに遊びの世界を広げていくのでしょうね…。

そんな感動をお母さんと深く共有しあった、
心温まるひとときでした。  

   (すくすく広場スタッフ 副園長 うどのかずこ)