2026.09.12

全体

ちょっとだけ先輩

2026年 9月

二学期が始まりました。
9月入園のお友だちも加わり、
幼稚園は一層賑やかになっています。

先日は年長さんが、
満三歳の新入園Bちゃんを
教室まで送っていってあげていました。

ところがこの日は、
園バスから降りるやいなや、

年少のAちゃんが満三歳Bちゃんの手を
そっと握っている姿がありました。

年少Aちゃんといえば、今まで
満三歳のお友だちのことが
気にかかっていながらも、

道中にダンゴムシが見えるとそちらへ、
楽しそうなお友だちの姿が見えるとそちらへ
……という、
年少さんらしい
ありのままの姿が見られていました。

「さぁ、今日はどうするのかしら?」
と見守っていると、

Aちゃんはしっかりと手をつないだまま、
Bちゃんをリードして教室へ向かって歩き始めました。

小さな二人。
バランスを崩して転んでしまっては大変と、

こっそり後ろをついて上がっていきましたが、
この日のAちゃんは
気が他に逸れることが全くありません。

そのまま、まっすぐに
教室までの階段を上り始めました。

その頼もしい後ろ姿に、つい
「Aちゃん、先輩なんだね」と

声をかけてしまいました。
すると、Aちゃんはパッと振り向いて、

「うん、ちょっとだけ」
うれしそうで、照れくさそうで、でも、
どこかに自信も垣間見える
素敵な笑顔でした。

幼稚園には年中先輩、
そして大先輩である年長さんがいることを、

自分なりによく分かっているからこその
「ちょっとだけ」という一言。

年中・年長さんのように大きくはないけれど、
「満三歳のお友だちにとっては自分も先輩なんだ」
という、
小さな自負が垣間見えた瞬間でした。


満三歳のお友だちの存在があるからこそ、
年少さんもこうして「先輩気分」を味わい、
優しさを育むことができる。

そんな幼稚園の温かい環境を、
改めてありがたく、愛おしく思う
二学期のスタートでした。