2026.09.17

全体

生き物にとっての適温は?

2026年 9月

「涼しいのを保つために、温度計を貸してください!」
年長さんが職員室にやってきました。今日はなにごとでしょう?

「温度計で何をするの?」と聞いてみると、
「暑すぎるとしんどいでしょ?
涼しいか暑いかチェックして、
少し暑いときはエアコンで
冷やせばいいかな~と思って」とのこと。

どうやら、ビオトープ付近で見つけた
カナヘビの赤ちゃんを飼育するために必要なようです。

あいにく、子どもが求めるような温度計はなく、
温湿度計のついているデジタル時計を渡しました。

「ありがとう~」喜び勇んで教室に戻って言った年長さん。
すぐさま「これでどう?」と温湿度計を設置した
飼育ケースを持って見せに来てくれました。

「いいじゃない~!!!」

・・・と言ったものの、
肝心のカナヘビの姿が見えません。
見ると、カナヘビは年長さんの手のひらの中。
かわいらしくてたまらない、年長さん。

年長さんは、カナヘビが「生きるための環境を整えること」を
一生懸命考えている一方で、
「触りたい!」という気持ちも負けていません。

触りたい子どもの気持ちは重々分かりますが、
せっかくカナヘビが心地よく過ごせるようにと、
あれこれ工夫し始めたところです。
そこで、ためらいながらも試しにこう伝えてみました。

「人間の手のひらって、34度くらいあるんだよね」
すると「はっ!」と我に返ったかのように、
「まずいまずい!」と言いながら、
慌てて飼育ケースの中にカナヘビを戻していました。

年長さんになってくると、
疑問に感じたことを突き詰めたくなったり、
思いついたことは試してみたくなったり、
次から次へと探究心が湧いてきます。

大好きな生き物。
「触りたい」気持ちと、
「命を大切にしたい」気持ち。

葛藤を抱えながらも
「どうしたら心地よく生きられるか」を
自分たちで考え、
行動しようとする姿に頼もしさを感じます。

実際に生き物にふれる中で生まれる
「生き物を守ってあげたい」「育ててみたい」
という意欲が、
生き物の生態を突き詰めたいという
探究心につながるような気がします。

そんな子どもたちの小さな芽を、そっと支えていきたいです。