2018.05.21

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温かい空気 優しい時間

2018年 5月
年長さん、日頃からとてもよくお話を
聞いてくれるんです。

(今から何が始まるんだろう?)(子どもたち、真剣)

(何?何?)

(何が始まるの?)

この藤の葉をとって…

葉の茎を使ってこんな遊びが
できるんだよ

「も~やだ~、先生ったら~~」

恥ずかしがって、
キャーキャー言っていた子どもたちも…

「どうやるん?どうやるん?」とやってきました。
けれど、自然物はなかなか思い通りになりません。


一つつければ一つが外れ、

外れては、はめ…、外れては、はめ…
何度も何度も繰り返し練習。

「ふぇんふぇー、ふぃふぇー(先生、見てー)」

「ふぇふぃふぁふょー(できたよー)」

「むずかいいよねー」 

「でも、できたらおもしろいよねー」

友だちと一緒に…

青空のもとで…

そんな年長児の、面白そうな遊びに感化され…
小さい組さんも好奇心がむくむく。

何度も何度も練習しながら
できるようになっていきます。

こんなことできなくっても全然かまわないのだけれど、

子どもにとっては、これも
好奇心から導き出された一つのチャレンジ

やってみようという気持ちが嬉しいではありませんか。

詩人の工藤直子さんの一編の詩に
こんな言葉があります。
「ひとはみな 
 みえないポケットに
 こどものころに みた
 空の ひとひらを
 ハンカチのように
 おりたたんで
 入れているんじゃなかろうか」
          (後略)


子どものころの記憶には、
不思議な合図が潜んでいるのでは
ないだろうか?
ともおっしゃられています。


子どもたちの眼には、
幼稚園の藤の葉っぱが…
幼稚園のさくらの森が…
幼稚園で見た空が…
どのように映っていて
どのようにして
そのひとひらをハンカチに
包み込んでいるのでしょう。

子どもたちが大きくなった時、
自分のその見えないポケットから、
見えないハンカチを
取り出し
た時に、

子ども時代の他愛もないような
遊びのひとつひとつが、
その時感じた温かな空気や
優しい時間の流れと一緒に
溢れ出してくれるといいな…