2021.05.25

全体

さようなら、あげはちょう

2021年 5月

幼稚園で育てているミカンの木。

正確には、木を育てているのではなくて、
アゲハチョウのために植えているミカンの木。

そこに、アゲハチョウが
たくさんの卵を産み落としてくれ、

幼虫の観察を毎日しています。

蛹から、羽化、成虫へ…という過程まで
見届けることはなかなかできません。

そこで、ミカンの木で蛹になったのを見計らい、
ミカンの木にネットをかぶせ、

蛹から羽化へ…という過程が見られる
環境を整えてみました。

そして、ある日、二匹のとてもきれいな蝶が
出て来てくれました(*^_^*)

みんなが見た後で、この狭いネットの中から、
広い戸外に放してあげよう!と、
年中・年長で、見送ることにしました。

?

一匹目、なかなか飛んでいきません…

飛び上がり、子どもたちの歓声があがりかけると、
また、降りてきて…

また、飛び上がったかと思うと、
自分の育った鉢の近くまで舞い降りてきて…
なかなか、うまく羽を動かして飛ぶことも
難しそうに見えました。

子どもたちの「ガンバレ」の声に
励まされるかのように、

一匹目は、飛んでいきました。

そして、二匹目…
一向に飛んでいこうとする気配がありません。

まだ、飛んでいく心の準備が
出来ていないのでしょうか?

みんなとお別れするのが淋しいのでしょうか?
羽の動かし方が分からないのでしょうか?

仕方がないので、近くのプラタナスの葉の上に
置いてあげた途端…

梅雨空へと、飛んでいく姿がありました。

大きく羽を動かす姿が、子どもたちには、
お別れのバイバイに見えたのか?
「手を振ってくれたよ…」と、言ったNちゃん。

その後、ポツポツ降り出した雨。
「雨に濡れるじゃんか!!」と、
T君に怒られてしまいましたが、
きっと、羽の濡れない場所を見つけて、
広い世界を楽しんでくれているよ、きっと!